「木曜の腐女子」vol.5

先週の土曜日はお店で伏見さんとBL研究者の溝口彰子さんの対談がありました。溝口さんがお書きになった「BL進化論 ボーイズラブが社会を動かす」は、分析的、論理的視点をちっとも持てない私もとても面白く拝読していて、対談を楽しみにしていました。2時間があっという間に過ぎ、対談後もお店にいらっしゃったお客様方や溝口さんのお話を伺いたくてたまらなかったのですが(私には腐女子の友達が殆どいないので、腐った会話に飢えているのです。)、先約があったので、後ろ髪を引かれながらお店をあとにしました。

hondanaさて、私の腐女子遍歴のつづきです。そんなわけで、それから私はJUNEのバックナンバーを買い揃え、そこから得た知識で男同士の恋愛を取り扱った漫画や小説などを片っ端から買って貪るように読んでいきました。その頃はまだ今とは比べ物にならないほど出ている数が少なかったので、ちょっとでも同性愛っぽい記述のあるものだと有り難がって押しいただくように読んでいました。

しかし不思議なもので、それまでにも私は「摩利と新吾」や「日出処の天子」や「バナナフィッシュ」などは愛読していたし、森茉莉やジャン・ジュネも読んでいたのに、それらは普通に面白い青春マンガや文学小説として読んでいて、男同士の恋愛に対してそれほど注目もしていませんでした。それがJUNEを知って以降はエロティシズムの回路が繋がった感じで、大袈裟に言うと世界が違って見えたというかそれまで気づかなかったものが見えたというか、要するに男同士の関係に対して常にいやらしい目で見る腐女子的視点を持つようになったのでした。

もちろん当時はまだ腐女子などという言葉もありませんでしたが、誰が言い始めたのか、この腐女子という自虐的な呼称はよくできているなあと感心します。私はどちらかというと腐女子であることを隠していないオープン腐女子ですが、最初の頃はこんな男同士のマンガや小説にハアハア興奮しているなんて、私ってちょっとおかしいんじゃない? 人にはとても言えない……と、やはり思っていました。昔はインターネットもなかったし、同好の士を見つけるのも今のように簡単にはいかず、それに私自身それほど腐女子友達が欲しいとも思っておらず、ひとりでこっそり楽しんでいるだけで満足でした。ひとりだけ、私に「風と木の歌」やJUNEを教えてくれた友達とは腐的な話ができたし最初の頃は彼女が私の先生でしたが、猪突猛進型でのめりこみやすい私はすぐに彼女を越えてしまいました。

この話はまだつづきます。ところで、いつも文章に添える写真が悩みの種です。今回の写真は実家の、学生時代のままの私の本棚です。村上春樹を愛読する一方で、上段のような腐女子的なものを読んでいました。これは去年帰省した時に撮った写真ですが、ご覧のとおり全くセンスがありません。それに普段あまり写真を撮らないので、しばしば撮り忘れるのです。先日お店のお客様にどうやったら少しでも上手な写真が撮れるかお尋ねすると、とにかく何枚も撮りまくれというアドバイスをいただきました。今年の抱負は写真を沢山撮るということに決定です。少しでも上達しますように!

 

真紀ママ (A Day In The LIfe 木曜担当)

一男一女を持つノンケの主婦。にして重度の腐女子で、こよなくボーイズラブ作品を愛好している。性格もおおらかで、ドジっ子なキャラが、ゲイのお客様にも、ノンケのお客様にも大いに愛されている。声優の緑川光の大ファンで、彼の追っかけで、週末は神出鬼没! 高知出身。

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