木曜の腐女子 10

わしは土佐育ちじゃがそがい鍵は閉めんぜよ!

上京前の真紀ママ

引っ越しして3週間近く経ちましたが、まだそれほど慣れません。前の部屋には長く住んでいたわりには全然愛着もありませんでしたが、今となってみればボロくても自由に暮らせた日々が懐かしい。両隣上下に人が住んでいなかったので、好きな時に洗濯をし掃除機をかけ、真夜中だろうとお構いなしに模様替えをして、息子はピアノやギターを弾き、娘は貰ってきた業務用スロットマシーン(信じられないくらいの大音量です)で遊ぶということがなんの気兼ねもなくできました。

今度はそうはいきません。掃除洗濯をする時間にも気をつかうし、お風呂で歌ったりひとりごとを言ったりするのもなんとなく憚られます。お隣からはなんの物音も聞こえてこないので、それほど気にすることもないのかもしれませんが、お隣の奥さんはしっかり者できちんとしているいい人だけどちょっと口煩い所もあるという噂なので、粗雑で粗忽なくせに小心者の私は注意されないようにビクビクしているのです。

それ以上に慣れないのは、なんといっても鍵がオートロックになったことです。もう引っ越してしまったので書きますが、我が家はなんとこの4年ほどのあいだ家に鍵をかけていなかったのでした。息子があまりにもしょっちゅう鍵を失くすので、面倒になって開けっ放しにしておいたのがきっかけですが、いつの間にかそれが常態化してしまっていました。

とりたてて盗まれて困るような金目のものもないし、周囲に豪邸がいくらでもあるのに泥棒だってわざわざこんなボロい所に入らないだろうという楽観的な考えからです(とはいえ、猫を飼い始めてからは、このあまりに美しく可愛い猫を盗まれやしないかという心配は出てきたのでしたが)。私も夫も家に鍵をかけて出かけるようなことのない高知の田舎で育ったので、そんな無用心なことに慣れやすかったというのもあるかもしれません。

そんな状態だったので、ただでさえ鍵を持ち歩く習慣がなかったというのに、オートロックなんてとんでもありません。ちょっと外へ出るにもいちいち鍵を持っていかなければならないのが面倒で面倒で。今のところまだ家族の誰も閉め出されてはいませんが、我が家のオッズでは息子、ついで私が低さを競っています。

ちなみにお店の鍵は厳重にいくつもかけてある上に、小心者の私は何度も確かめているので抜かりはありませんからご心配なく!

 

真紀ママ 

一男一女を持つノンケの主婦。にして重度の腐女子で、こよなくボーイズラブ作品を愛好している。性格はおおらかで、ドジっ子なキャラが、ゲイのお客様にも、ノンケのお客様にも大いに愛されている。声優の緑川光の大ファン。彼の追っかけで、週末は神出鬼没! 高知出身。

twitter/@mm_elaine