二丁目寺の坊主日記 その14

「He who hates Peter harms his dog.ーー坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」

アデイの月曜担当、二丁目寺の本多清寛です。

実は僕、4月からフリーター僧侶になります。

というのも、2011年からお世話になっていた、曹洞宗総合研究センターを卒業することになったからです。ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、僕は今まで研究生という身分で勉強をさせてもらえる上にお金がもらえるという、不思議な状態でした。そして勉強の一貫として新宿二丁目に話を聞きに来たら、何故かカウンターの中に立っていたという不思議な状態になっております。詳細は二丁目寺で(笑)

で、これからは二丁目寺の住職をしつつ、いろんなことに挑戦しようと思っております。すでに、お店に来て下さった方の職場で法話と坐禅会とさせて頂いたり、お坊さんとコラボしたいなんていうお話を頂いたりしております。

研究センターでは、これまでいろんな活動をさせてもらいました。幼稚園や保育園で演劇をさせてもらったり、会場をお借りして仏教パネル展をやったり、企業向けに坐禅会を企画したり。多くの方の前で法話もさせて頂きました。本当に実り多き6年間でした。

その時々で心掛けていることが、冒頭のことわざ「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」です。お坊さんにとって、お袈裟は本当に大切なものです。お袈裟によって僧侶にしてもらえているような感覚もあります。僕が所属する曹洞宗では「お袈裟そのものが仏様である」というくらい有り難いものなんです。

そんな大切で有り難いお袈裟ですが、お袈裟=僧侶というわけではありません。当たり前ですが、お袈裟をつけた僧侶が極悪人であっても(悲しいんですが)、お袈裟の功徳が失われるなんてことはあり得ません!

けれど、極悪人が着るものは悪く見えてしまうのも世の常でございます。だからこそ、お袈裟を悪く見られないように、僧侶としての自省をしていきたい。自分がお袈裟を着けることで、お袈裟そのもののイメージを良くしていきたい。そんなことを思いながら行動するようになりました。

なんだか堅苦しくなってきましたが、かいつまんでいえばなんてことありません。単に、自分が大切にしているものをみんなにも大切に思って欲しいという欲望の下に行動しているだけの話です。

「He who hates Peter harms his dog.」これを直訳すると「ピーターを嫌いな人は彼の犬を傷つける」という意味になります。これと似た、英語のことわざには「Love me, love my dog.」「私を愛して、私の犬も愛して」というものがあるそうです。僕の気持ちとしてはこっちなんです。ピーターが嫌いだから犬を傷つけたくなるというのも自然な感情ですし、愛する人の愛している犬を愛して欲しいのも自然な感情だと思います。論理的にはどちらも間違っているんですが、感情として湧いてくるものなので仕方ありません。だとしたら、好きと嫌いのどちらの感情に流れていきたいのかを選択したり、選択してもらったりするしかないと思っております。

ということで、これからも「坊主愛せりゃ、袈裟なお愛しい」と思われるような生き方と逝き方をしていきたいと思っております。フリーター僧侶をどうぞよろしくお願いいたします。

合掌

 

本多清寛(しょうかん)和尚。(月曜担当)

1985年生まれ。熊本出身。お寺に生まれお寺に育つ。22歳の時、福井県の永平寺という山奥の修行寺で3年過ごす。修行仲間には相当な迷惑をかけ続けて山を下りる。その後、曹洞宗の研究センターにて仏教を学ぶ。同性婚の問題から、仏教と「性」について気になり、セクシュアリティについて勉強し始めた。生活に役立つ仏さまを模索している。趣味は「こんな時、お釈迦様ならなんて言う?」という大喜利。

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