「パヨクのための映画批評」5

これがCIA擁護映画に見えたらパヨク認定

~「キャプテン・アメリカ シビルウォー」(”Captain America: Civil War”、アメリカ、2016年)

皆さんは文化コンテンツにおける「世界観」って気にしますか。私は子供の頃、「ジェニーちゃんだのリカちゃんだのを何体も買ったら同じ世界に同一人物が複数いるというビザールな状況が生まれるのでは?」と、妹の買ってもらう人形にうっすら違和感を感じていた程度には、世界観コンシャスでした。なので、21世紀の「コラボ」というポストモダン現象は何とも言えず居心地悪い。そこへ来て「同じ世界観を共有するマーベルコミックスのクロスオーバー映画企画で大儲け!」というビジネスモデルが何食わぬ顔で出てきたわ。原作コミックでは既に70年代に存在した描き方だそうですが、「大ヒット映画として出てこなかった」という事実は見逃せません。

というかもう、ベルリンの壁崩壊した時点でパヨクもモダンも終わってるんだってば!

私の趣味から言って全く引っかからないアメコミ(でもムキムキマッチョがボディコンスーツで戦ってマスクはぎ取られるとかのシーンってすごく・・・すごく・・・すごく・・・ギャー扉開いちゃう)ですが、この連載をさせていただく以上は無視できないので観ました!

さて、キャプテン・アメリカというこれ以上ない程の国家背負っちまったヒーローが他のヒーローたちと痴話げんかをするというビッグ企画映画よ。彼らは超国家的に「世界を守る」というスタンスで巨悪(主に悲しみのテロリスト)と戦っているが、暴れた分だけ周囲の人達を巻き込んで死なせてきたので、遂に文句を言われ始めた。その時のアメリカの政府代表の申し渡しがしびれるの:国連の管理下に入りなさい!

国連が有効なのかどうかは別問題として、この台詞、反米パヨク的には、アメリカのCIAに対して他の国が言いたい台詞ランキングナンバーワンよ。世界のどこでも現れて、自分たちの正義を疑わずに現地を引っ掻き回し、巻き添え食うのは一般人で、自分たちは安全で裕福な自宅に戻ってきて「自分たちにその資格があるのか」と一瞬悩み風だけど「いや!ある!」と確信を更に強めて行く。エックスメン達と違って、生い立ちの中のトラウマとか社会からの疎外感とかも見えづらい。

リベラルを売りにし、国内には「ズートピア」を演出しようとしたオバマ時代ですが、外の世界に対しても同じプロパガンダ使って「アラブの春」等を演出しようとしました。しかしながら「リベラル」と「ソーシャルネットワーク」の寝言で何かを誤魔化した結果、中東の情勢は全くよくはなっていません(むしろ悪化)。パキスタン領内に隠れていたビン・ラディンさん一家を殺したのもオバマ時代(「ゼロ・ダ-ク・サーティ」(2012年))。そういう時代に作られたキャプテン・アメリカ・史上最大の痴話げんかですよ。

ちなみに、「悩めるヒーロー」というモチーフはマーベルの好むテーマだそうですが、それが何かもう、「外で非難されていることは認識していますよ」という言い訳に見えてしまう。アイアンマンの中の人(髭面エロおじさん)が冒頭で大学生たちに向かってイノベーションを語り、「学費を全部出す!」とチャリティーしちゃうんだもん(学生ローンというアメリカの若者を蝕む問題についてのハリウッドの「ガス抜き」)。

その直後に「あんたのせいで息子は死んだの」と暗いことを言われる・・・けどね、あんま悩まない! ヒーローだから! しっかしロバート・ダウニー・ジュニア、上手い! 無駄遣いだこれは。

何かね、ロバニーとか、クリス・エバンス、スカーレット・ヨハンソン、ジェレミー・レナーのような演技も上手く評価の高い俳優たちが大挙してこれに出ているっていう意味(仕組み?)、私にはまだよく分かっていません。

でも、意味なんか無いのかも。日本語のニュースに出ているマーベルコミックの副社長のインタビューを読む限り、作り手は、クリエイティブ方面のみに生きる力注ぎ込んだ「ヲタク」であって、理念的には空っぽに近いと思いました。であれば尚更恐ろしく思えるわ。無意識にCIAのスパイ工作肯定するような映画作ってしまうってことだから。

さて、ネット上での情報が多すぎて、状況判断が非常に難しい今の時代。そして実は「色んな事実」がただ乱雑に投げ出されてるだけっていう世界の本来の姿が見えやすくなった今、陰謀論に陥るか、パヨクの牙城に留まるのか、理念なんか捨てて「どっちにつくか」を追究するか、位しか選択肢が無い。

もう分かったと思うけど、パヨクは、思想転向の過程で陰謀論とかに陥るという罠もあるの。私今そのフェーズ。だから直ぐCIAとか言い出すわ。考えなければいいの。「君の名は。」とか観てれば。

 

執筆者・竹美

ほぼカムアウト状態の会社員。九州のパヨクな家庭に育ち、パヨク思想に染まっていることに無自覚なまま二十歳を迎え、周囲の同級生が順当に就職活動を開始した頃、全然やる気になれず焦って大学院へ逃亡。それが、「企業=金儲け=巨悪」だと信仰していたためだと自覚したのはその10年後。「思想転向」のリハビリ過程で、「真っ先に悪を告発する紅衛兵」の素養を小学生位のときに発揮して同級生にウザがられていた記憶もフラッシュバック。

このコーナーでは、映画を通じて「私やあなたというパヨク」の滑稽で哀しく、正しくて誤っている物語を発見していきたい。