「二丁目寺のの坊主日記」17

「永平寺に行って参りました。」

アデイの月曜担当、本多清寛です。

先日、曹洞宗の大本山である永平寺に行ってきました!

福井県の山奥にありますので、まだまだ肌寒い感じでございました。

本山では年に二回、全国からお坊さんがあつまる時期があります。普段はだいたい200人くらいの修行僧が生活をしている永平寺ですが、この時ばかりは、その倍くらいの人数が集まり、大きな法要をお勤めします。

一緒に修行していた時の仲間も何人かいて、同窓会のような気分にもなります。けれども、やっぱり大本山ですから、ピリッとした雰囲気が漂い、行き交うお坊さんたちも澄ました顔なんです。けれど、知った顔を見れば途端に顔がほころび、互いにニヤッと笑って立ち去ります。そして、一日の法要が終わった後、旧交を深める時間があったりします。

そんな時は、よそ行きのお坊さんの仮面を脱ぎ捨て、がははと笑いながら昔話に花が咲きます。当時の辛かった話は、いい笑い話に変わり、過去の辛さが少しだけ和らいだりするのも、同窓会の効能でしょうか。

でも、やっぱりお寺としての永平寺が好きです。たくさんのお坊さんがお経を唱える本堂は、聖なる空間に変わります。それはお坊さんだけが作る空間ではなく、お参りの方々がいるからこそ立ち上がる厳かさがあります。

お経を読む人、手を合わせて拝む人、その真ん中で導く人、そして本尊様がいらっしゃると、言葉にならない有り難い感じが生まれます。昔は、法要の形よりも、法要を行う僧侶の心こそが重要だと思っていました。例えば、線香はまっすぐ刺しておく、お菓子を供えるときは、向かって右が赤色、左が白色になるようにお供えする、細々と決まった儀式のルールよりも、儀式に参加する人達の供養する気持ちが大切だと思っていたんです。

けれど、お参り方々と共に作り上げるものが法要だと気付いてからは、始めから終わりまで法要が滞りなく流れて行くことを大事にするようになりました。出来る限り決められたとおりに準備することで不安を減らし、法要が始まったらスムーズな進行を優先し、ルール通りいかなくても臨機応変にやっていきます。

二丁目寺で一番気を付けているのは、落ち着ける場所であることです。落ち着くには違和感を無くさないといけません。話をしてもいいし、黙っていてもいい。シンプルに居心地のいい場所を目指しております。それは、滞りなく流れて行く法要が持つ空気感と同じような居心地の良さです。ちゃんと準備して、臨機応変な対応でがんばります!

南無三。

 

本多清寛(しょうかん)和尚。(月曜担当)

1985年生まれ。熊本出身。お寺に生まれお寺に育つ。22歳の時、福井県の永平寺という山奥の修行寺で3年過ごす。修行仲間には相当な迷惑をかけ続けて山を下りる。その後、曹洞宗の研究センターにて仏教を学ぶ。同性婚の問題から、仏教と「性」について気になり、セクシュアリティについて勉強し始めた。生活に役立つ仏さまを模索している。趣味は「こんな時、お釈迦様ならなんて言う?」という大喜利。

FB:https://www.facebook.com/shokanhonda

twtter:@shokanhonda

http://s-labo.org/ここで記事を書いてます。