「木曜の腐女子」18

昭和のお誕生日会

先週の誕生日はお客様が祝ってくださったので、淋しい思いをせずにすみました。ありがとうございました!私自身は友達のお誕生日も殆ど覚えていないし、自分の誕生日もわりとどうでもいいタイプなのですが、やはり祝って貰うと嬉しいものです。なんとなく年賀状と同じだなあと思いました。私はもう30年くらい前に年賀状を書くことをやめてしまいましたが、自分は出さないくせに貰うと嬉しいのです。しかしこちらは出さないものだから、いただく年賀状も年々減っていて淋しいかぎりです。やはり、自分がして貰って嬉しいことは人にもしないとダメですね。と、小学生が習うようなことを改めて思った5月5日でした。

50にもなったというのに(信じられない!)、私がこんな風にいつまでたっても子供っぽいのは、子供の日に生まれたせいかもしれません。などというのは子供の日への責任転嫁ですが、子供の頃は私も友達を招いて誕生日会を開いていました。同級生の仲のいい子たちは皆そうして家で誕生日会をやって招き合う習慣があったのですが、私が今でも一番覚えているのは、小学校4年生頃の友達の誕生日会のケーキのことです。その友達の誕生日に用意されていたのは、安っぽい偽のバタークリーム風ケーキで、それは友達の家の近所のおばさんが一人で営んでいるちょっと小汚い小さな食料品店に置いてあるものでした。他の友達の家では大抵少し遠くのケーキ屋から買ってきたものやお母さんの手作りケーキだったので、「ふーん」と思いました。その友達の家は同級生の中でも一番といっていいくらいのお金持ちだったのですが、どうもお母さんが家事が苦手らしいというのは、子供心にもなんとなくわかっていました。立派な大きな家にも関わらず、家の中は散らかり放題で、お料理もあまり美味しくなかったからです。

友達はその家の末っ子で家族から溺愛されていましたが、それなのにお誕生日にこんなケーキとは、しかしいかにもあの無頓着なお母さんっぽいと感じましたが、私の向かい側の席に座った友達が、ケーキを食べようとフォークを突き刺してケーキの下側が見えた時、ビックリ仰天しました。ケーキの底にビッシリと青い黴が生えていたからです。

とっさに「あ!」と大声を出してしまった後、どうしよう!?と焦りました。せっかくの誕生日ケーキに黴が生えてると指摘するなんて、友達に恥をかかせることになると思ったからです。でも言わなきゃみんなが黴ケーキを食べるはめになる、あんなの食べられない、という気が勝り、おずおずとケーキに黴が生えてると言いました。

皆それぞれ自分の前に置かれたケーキをひっくり返してみると、全てのケーキに黴が生えています。すると友達が悪びれた風もなく「おばちゃんに取り替えて貰いに行こう!」と言い出しました。それを聞いて、私はもし自分がその友達ならこんなの恥ずかしくて耐えられないと思っていたさっきまでのいたたまれなさが吹っ飛んで、なんだか愉快な気持ちになったのでした。黴ケーキを売っていたお店のおばさんは、ケチでおこりんぼで、私たちは日頃からあまり好きじゃなかったので、こんな機会はないとばかりにみんなで意気揚々と取り替えて貰いに行き、誕生日会は楽しく終わりました。マイナスがプラスにコロッと変わるのを見た最初の記憶です。

年をとると昔のことを思い出すと言いますが、GWにもパレードにも関係のない話ですみません!

 

真紀ママ(A Day In The Life 木曜担当) 

twitter/@mm_elaine

一男一女を持つノンケの主婦。にして重度の腐女子で、こよなくボーイズラブ作品を愛好している。

性格はおおらかで、ドジっ子なキャラが、ゲイのお客様にも、ノンケのお客様にも大いに愛されている。声優の緑川光の大ファン。彼の追っかけで、週末は神出鬼没! 高知出身。