パヨクのための映画批評 24

ケモナーの視点、~「美女と野獣」(”Beauty and the Beast”、2017年、アメリカ)~

「ケモナー」という単語、パヨクで育った堅物の側面と、情欲まみれの人間という二面性を持っている私が知ったのは4年位前よ。当時付き合っていた人がそういう同人誌を描いていたの。即売会のお手伝いとかやってたんです。そうねえ、「メイプルタウン物語」よりもう少し人間に近い形の、毛深い獣人を主人公としたコンテンツを欲しがる人達のことよ。中高時代たっぷりアニメと漫画に接した私にとっては何の違和感もなかったわ…当時の彼氏も何か人間と言うよりはトトロみたいだったし。

今回は、ふとしたことからケモノ専である自己を発見したヒロインの名作、「美女と野獣」についてお話します。

マーベルを傘下にして何ちゃらユニバースを展開してもまだ金儲けを止めない、スクルージおじさんのようなディズニー様。昔売れたやつがミュージカル化で成功したことに味を占めたディズ様は、実写化すれば儲かるとちょっと前に気がつき、今や、リメイク真っ盛り。そんな中、遂に「美女と野獣」をリメイクですって! ってことは獣様が・・・ジュル・・・と世界のケモナーは涎を垂らしました。ちなみに、私の周囲では「獣のままの方がよかった」と言ってはばからない人達が一定数いるのできっと支持者多いんでしょう。

私は、エマトン(エマ・ワトソン)がこれやるって聴いたとき、世界のケモナーオネエが「私の野獣様をぉあぁんな小娘がぁモノにしやがるなんてっ! しくじったら承知しないよ・・・ふ・・・ふふふ」と正気失った姑と化したと思うの。正直心配だった。だってホグワーツ出身の魔法使い見習いでしょう?  国連スピーチも叩かれて。でも大丈夫! エマトン、これなら世界のネエさんも納得したと思う! 私もうれしかったわ!

監督はビル・コンドン姐さん(「シカゴ」脚本、「ドリームガールズ」監督)で、安心できるホゲぶり。ゲイが喜ぶ要素がこれでもかとぶち込まれています。そのせいで上映禁止や淫乱物指定した国も(特権脅かされると勘違いするじじぃが騒ぎ立てる国々)。例えば、ゲイの憧れ、「崖っぷちとかビルの上とか丘の上で歌う若い女」が踏襲されているところから始まるもんねえ…(アニメ版もそうなんだが)。ジュリー・アンドリュース、朋ちゃんやゆきちゃん(小柳)、あゆの仲間なんだよベルは!

獣様も、元のアニメのおいしいシーンは大体カバーしててあーんってなる。コミカルでかわいいのよ、野獣様…ああああん…

実はかねがねゲイっぽいと噂(笑)されていたガストン様。演じたルーク・エバンスは思い切り楽しんでやってましたね。自分の渋い顔立ちからあの台詞と歌が出ると、サイコパスとバカが行ったり来たりするというのが分かっておられる。ル・フウ(癒しデブ)は前評判通り・・・その仕草と表情は女装がやるやつだよ・・・と唐突ではあるのですが、彼はもう一つ大事な、「お話の中の良心」を少しだけ司っています。ガストンの暴走を少しだけ心配している。愛しているから…ハアアアン

新曲もよかったわ。父(ケビン・クライン:ヒゲ熊)が最初の方で歌う歌で半泣き。

他に、愛を知ってそれ故に苦しむ野獣の歌も泣けた・・・あの人ってもういつ死んでもいいやと思ってたんだよね。今回観て、本当は素直で繊細で純粋な人間だからこそ、傷つきたくないからこそ、外に対して露悪的に嫌なこと言ってしまう人、としての獣の姿なんだと思った。冒頭の化粧とかドラァグみたいだったしな。

どうでもよいが、私は性根が奔放且つ自分中心的な性格なので、傷ついてこそ生きてるって気がする、昼ドラタイプ。そういう私はどういうわけか、根が繊細であるが故に露悪的な言動をする人と付き合うの。

さて新曲と言えば、ファッションとギャグセンスはいまいちな歌姫、セリーヌ・ディオン大先生もエンディングで本編とあんまり関係ねえ新曲を唐突に歌います。こうやって大御所に気ぃ使うんだな。そりゃあそうだ、今回主題歌を歌ったアリアナ・グランデなんかにアタシの歌は越えられないはず!と製作陣を脅迫したのよ(だといいなあ)。

でねえ、パヨク的には、最後涙乾きそうになるのが、結局・・・王子が戻る=権威主義じゃねえか、という風についつい思ってしまうのよ。感動の最中でさえ。おそらく製作者もその辺のこと考えて予防線張ったんじゃないかと思う脚色をしてます。

ポリコレ時代らしく、18世紀フランスのはずなのに異人種カップルがたんまり出てくるわよ。それとね、最初の方のシーンで映ったペチュニアの花。あら?両方とも当時フランスには・・・と疑い、Wikiったら、ペチュニアが正式に品種としてできあがったのは19世紀ですって・・・ビュオオオオ・・・

名シーン、世界のケモナーが涙流して獣にお別れする変身シーンの後、ベルは王子になった彼の目を見ます。「あ、目は同じだからいいや」なのかぁ? でもその後に未練たらしく「髭でも生やせば」と言う。その台詞に王子が「がおー」。ま、まさか獣に戻れるの…ワナワナ…遊ばないでよ!

お前が受けている痛みは何だ!? これ以上私の心を傷つけるな!(豊田議員)

ちなみにダン様は普段はお髭生えているのね、でも本作では髭無しなので一体誰か分からないくらい印象が薄い。わざと顔映してないのかと思った位。アニメ版と同じね。

すばらしい時間を過ごした本作。でね、ディズ様は「ライオンキング」もやるおつもりのようよ。獣人系なのか、CG系なのか、かぶり物系なのか・・・そのついでに「アラジン」もリメイクだ! 世界のオタクやケモナーのお金はどんどん米帝の宣伝部に流れ込んでいくってわけ!

 

執筆者・竹美

ほぼカムアウト状態の会社員。九州のパヨクな家庭に育ち、パヨク思想に染まっていることに無自覚なまま二十歳を迎え、周囲の同級生が順当に就職活動を開始した頃、全然やる気になれず焦って大学院へ逃亡。それが、「企業=金儲け=巨悪」だと信仰していたためだと自覚したのはその10年後。「思想転向」のリハビリ過程で、「真っ先に悪を告発する紅衛兵」の素養を小学生位のときに発揮して同級生にウザがられていた記憶もフラッシュバック。

このコーナーでは、映画を通じて「私やあなたというパヨク」の滑稽で哀しく、正しくて誤っている物語を発見していきたい。