二丁目寺の坊主日記 35

「新年と憂鬱な仕事」

明けましておめでとうございます。

アデイの月曜担当、本多清寛です。

みなさんのお正月はいかがでしたでしょうか?二丁目で盛り上がっていた方も、ご実家でだらだらされていた方も、お仕事の正月をお迎えだった方も、これから良い1年になることをお祈り致します。

さて、僕の正月というと、帰省をして年頭の法事を行いつつ、両親に孫を可愛がってもらうという責務を全うしておりました。僕の師匠である父は、肥後もっこすの頑固者で、亭主関白を未だに続けるカミナリ親父なのですが、なんだかんだ可愛がってくれています。

ただ、息子である僕からすれば、なんともむずがゆい光景でもあります。息子にはあんなに傍若無人で厳しかった父親なのに、孫の傍若無人は和やかに見ているわけです。なんだか、腹落ちしません。

今回の帰省でも、なぜかお墓にコンクリートを流し込む仕事をさせられました。今回の写真は、生コンをお墓に流し込んでいる様子です。土だったところに金網を敷き、その上に砂利をまきます。そして生コンを流し込むという作業です。今回の生コンは、セメントと砂を3:7くらいの割合で作りました。たぶん、50㎏くらいの生コンを作ったんですが、作るのも運ぶのも大変で、腰がガタガタになっております。

DIYの好きな父親なんですが、今回の作業の理由は「草が生えないようにする」でした。確かに、お墓の草取りってのは大変な作業なんですが、そもそもお墓にお参りをする方が行うことです。住職の仕事っていうわけではありません。しかも、そのお墓にコンクリートを流し込むなんて仕事は、明らかに石屋さんなどのプロに依頼すべきもので、お寺の住職はやらない方が無難です。

けれども、無鉄砲な父はやってしまうんです!

昔、飲み屋で喧嘩している人がいると止めに入ってしまうこともあったくらい、血の気の多い父親です。その血の気は、火の粉になって家族にかかってくることも多々ありました。父の友達には「永平寺に修行に行く時は、絶対にお前の父親の話はしちゃいかんぞ」と言われておりました。お寺の世界は狭いので、父にやられた人が必ずいるだろうから、仕返しされないように気を付けろということだったのでしょう。さすがに冗談半分の言い方でしたが、本気が半分だったと思います(笑)

そんな父である師匠。昔は、作業を手伝わされる度に、憂鬱になっていた僕ですが、最近はそうでもなくなってきました。未だに作業中に罵倒されることがあって憂鬱ではありますが、こうやってお寺を守ってきたことを思うと、やっぱり手伝わざるを得ない気持ちになります。昔の思い出が辛すぎて、なかなか前向きにはならないのですが、最近の帰省ではやらなきゃいけないという気持ちが強くなってきています。

きっともう少したてば、爽快な気持ちで作業することができるかも・・・。

とはいえ、親と子の関係がそんな簡単に変わることもないでしょうから、気長にやっていきたいと思います。二丁目寺でも、お客さんと家族について話すことがありますが、やっぱり気長にやっていくことが答えになることが多いですし。

それでは今年もよろしくお願いいたします。

南無当年星本命元辰

 

本多清寛(しょうかん)和尚。(月曜担当)

1985年生まれ。熊本出身。お寺に生まれお寺に育つ。22歳の時、福井県の永平寺という山奥の修行寺で3年過ごす。修行仲間には相当な迷惑をかけ続けて山を下りる。その後、曹洞宗の研究センターにて仏教を学ぶ。同性婚の問題から、仏教と「性」について気になり、セクシュアリティについて勉強し始めた。生活に役立つ仏さまを模索している。趣味は「こんな時、お釈迦様ならなんて言う?」という大喜利。
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