二丁目寺の坊主日記 37

「大きくなると小さくなる」

アデイの月曜担当、本多清寛です。

さて、ここでなぞなぞです。

この人は、叫び声を上げてから、すぐ寝たきりになってしまいました。液状の食事しか受け付けず、やっと食べられるようになっても半年くらいはお粥のようなものしか食べられません。会話もままならず、2年を過ぎた当たりでやっと単語が話せるようになりました。しかし、この人はなんの病名も付いていません。いったいどんな人なのでしょう?

はい、答えは「赤ちゃん」です。

なんで、こんな問題を出したかといいますと、この1年間でうちの子どもの成長を感じたからです。上の子は三歳なんですが、先日こんなことを言っていました。

「大きくなると小さくなっちゃうよね」

最初は、何を言っているのか全く分からなかったんですが、詳しく聞いていると、身体が大きくなれば世界が小さくなるという意味で言っていたみたいなんです。今まで使っていたベビーカーや、靴、洋服などなど、自分が大きくなるにつれて、身の回りの世界が小さくなるように感じていたらしく、自分が大きくなると周りが小さくなるということらしいです。

そこで僕は冒頭のなぞなぞを思い付いたのでした。歩けもしない、表情すら動かせない状態で生まれて来て、たった数年で世界の動きを感じられるようになってしまう。成長ってすごいなぁっていうことを思ったのでした。写真は両親学級という役場でやっているイベントに参加したときのものなんですが、この時には考えもしなかったです。

アデイで過ごした1年は、子どもに負けないくらい成長(?)したんじゃないかと思います。少なくとも、自分の中の普通が広げられすぎて、普通かどうかの判断を辞めるくらいには変化できました。普通の世界が大きくなって、悩みが小さくなった気がします。

これから先、アデイを卒業してからも、いろいろやっていくと思いますが、大きくなった普通の感覚を武器に、なんでも落ち着いてやれたらいいなと思っております。

営業はあと三回!よろしくお願い申し上げます。

南無釈迦牟尼仏

 

本多清寛(しょうかん)和尚。(月曜担当)

1985年生まれ。熊本出身。お寺に生まれお寺に育つ。22歳の時、福井県の永平寺という山奥の修行寺で3年過ごす。修行仲間には相当な迷惑をかけ続けて山を下りる。その後、曹洞宗の研究センターにて仏教を学ぶ。同性婚の問題から、仏教と「性」について気になり、セクシュアリティについて勉強し始めた。生活に役立つ仏さまを模索している。趣味は「こんな時、お釈迦様ならなんて言う?」という大喜利。
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