身寄りもなくひとりぼっち

酷暑お見舞い申し上げます。

て、ひとのことをお見舞いしている場合ではない伏見です(汗)。ツイッターをご覧になっている方はご存知でしょうが、わたくし、先日、熱中症で救急搬送されるという思いもかけない事態に…。

その日の朝、酷暑と熱中症に関するニュースを見ながら、

「こんなに毎日、メディアで熱中症に対する注意が呼びかけられているのに、どうして水分補給とかちゃんとしないでひとに迷惑かけるんだよっ」

などと意地悪なことを呟いていた報いか、自分自身がその日の夕方、55年の人生で初めて救急車というもののお世話になるという天罰。

昼からアデイで用事を済ませ、図書館で資料を漁り、青色申告会へ事務処理に立ち寄りと動いていたのだが、もちろん、水分補給は怠っておらず(お茶のペットボトルをガンガン飲んでいた)、虚弱なのはよくわかっているので新宿の移動はタクシーを利用して炎天下を歩かないようにしていたというのに! 青色申告会あたりからどうも胸のあたりが苦しくなってきて、あれ、これ今まで体験したことがないような変調だな…と自覚もありつつ、このまま埼玉まで帰るのはしんどいからアデイで休んでいこうか、でも、店で一人で寝ていて意識を失うより電車のほうが人目につくから安全かな、などと迷っているうちに埼京線に乗ってしまったら、池袋で途中下車しないとまずい状態に。慌てて降りて、ホームから階段を転げるようにして改札までたどり着き、「エヴァ初号機、沈黙」という流れ。

世知辛いもので、ラッシュ間際の通行量にも関わらず、横たわっていても声をかけてくれたのはたった一人! モンゴル顔のおじさんだけよー!(ありがとう) その上、駅員に訴えてもさして心配もされず、救急車が来るまで駅員二人が軽口を叩き合っている横で、手足顔面痺れたまま「はあ、ただの熱中症ならいいけど、心筋梗塞とか起きてたら嫌だなあ」などと不安になっていたわけです。

もうね、駅員さんたちはあまりにもそういうケースに接しているので、誰かが倒れてもたいして心動かされたりはしないの。だから自分で「救急車呼んでください!」とはっきり要求するしかない。というのが今回の教訓。もしそんな状態に陥ったら、救急車なんて大げさなことは恥ずかしいなどと伏見のように躊躇しないで、さっさと呼んだほうがいい。

結局、15分くらい待たされてピーポーピーポー高田馬場駅近くの病院に担ぎ込まれて、点滴を数時間打ってもらっているうちにどうにかこうにか回復しました。外来時間外ゆえ入院扱いだったので泊まってもよかったのだが、猫の餌とかのこともあったので無理してタクシーで埼玉まで飛ばし、部屋に着いたのはもう深夜だった。「生産性」がない国民なのに救急車がただっていうのはマジありがたいのだけど(笑)、入院費それも差額ベッドとなると支払いもけっこうなあれで、貧乏人には熱中症くらいでもいろんな意味で厳しい。

でもね、いちばん、ショックだったのはーー

救急隊員に家族関係について聞かれて、細かく説明するのが面倒だったので(嘔吐していたしね)、「家族はいません。結婚歴もありません。緊急連絡先は従業員に」というふうに雑に答えたのが、伝言ゲームとなって、看護師のねーちゃんが医者に伝える際には、

「身寄りもなくて一人ぼっちみたいです」

と報告されたこと!

ゲロゲロ吐きながら耳を疑ったわよ。たしかに間違ってはいない…し、背中に背負っていた大きなリュックも(資料などで)ぱんぱんで、見た目ホームレスっぽい中年男性と言えばそうなのだが(汗)、「一人ぼっち」はないだろう。お願い、せめて「単身者」と呼んでちょーだい!! と心のなかで絶叫したのであった。

*しばしダメージが残りましたが、もう回復していますのでご心配なく。

伏見憲明