「変態年増のMixBox」その9

クンニリングス

 

今回のテーマは前回の「キス」と似たようなものになっております。なにせどちらも口を使うのですもの、ただ対象が上の口か下の口か、という違いが——って、あまりにも下品なオヤジ系ギャグ的言いまわしですね。すみません……。

そんなこんなで、年増のガチレズが書き連ねる「クンニリングス」について、です。同性同士の性交にはオーラル・プレイが付き物だったりしますし(ヤラない方もいらっしゃるようですが)、わたし自身初めてイッたのは、クンニリングスによるものでした(オナニー除く)。

大事な大事なオーラル・プレイ。この機会にその奥の深さを、あらためて吟味してみるのも、意義ある数分間となるのではないでしょうか。

なお、今回もまたおなじみの『Hの革命』(太田出版・のちに徳間文庫)に掲載した原稿を、アレンジしたものです。

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まずキモに銘じておくべきことは、相手の反応にしたがって的確に舌の動きを調整すること。オーガズム時以外のあえぎ声とは、パートナーに「そこよそこ、そのヤリ方があたしには最高!」ということを告げるためにあげるものですから、「大好物を思う存分味わいつくす」快楽に没頭するあまり、大事なシグナルを見落とさないようにしましょう。

強弱については「クリトリスの甘皮ごしに触れるか触れないかのフェザータッチ」から、「舌先でクリほじくりかえさんばかりのワイルド路線」まで、バリエーション豊富。動きも、回転・つつき・吸いこみ・舐めあげ&舐めおろしなど、いずれもひととおり試してみることで、彼女が最も激しく反応するテクを発見できるはずです。とりわけ女同士の行為ではオーラルのポジションは重要、「舌が疲れちゃうしぃ……」と手を抜いていると、裏で「淡白・ド下手・オリジナリティ皆無の、三重苦女!!」のレッテルを貼られて今後一生まぐわう女性に不自由するハメにも陥りかねませんので、要注意です。

クリトリス以外のパーツも、なおざりにしてはなりません。「下半身のクチビル」の異名をほしいままにする小陰唇には、上の唇ならびに舌へ施すような情熱的なディープキスを。一枚ずつ口に含み、丹念にしゃぶりつくしてあげましょう。クリトリスほど性感の高い部位ではありませんが、旺盛なサービス精神を印象づけることはできます。

クンニリングスの際の膣愛撫は、おおむね指によるGスポット探索が主流となりますが、その合い間に舌を差し込んだり息を吹き込むなどの小ワザを利かせて。舌を動かす範囲も、ふだん愛撫慣れしていない会陰部まで拡張したり、大陰唇にキスマークを残すなどして次回(あまり日数を置かない場合)の鏡プレイの下準備とする、といった創意工夫が大切です。

自分のハナ先を舐めまわせるほど舌の長さに自信のある蛇女系の方は、得意のパーツでGスポット探りあて、という荒ワザに挑戦してみてもよいでしょう。スポットは膣の入口から割合近い場所に位置するため、努力次第では実現も可能なはずです。あらかじめ指で膣口を目いっぱい拡張しておいてから、舌の挿入に至ります。ただし、このプレイは舌の根に気合を入れすぎてその部分の筋肉が攣ったりアゴが外れてマヌケづらさらす、といったエマージェンシーな事態も考えられますので、実行前には舌の準備運動と、ある程度の覚悟をしておく必要があります。

「いろんなテクあるみたいだけど、あたし自信ないな。だってあたしの彼女すっごくウマいんだもん、内心比較されてるんじゃないかって、劣等感持っちゃう……」

と、悩みだかノロケだかわからないゴタクひねくりまわしているあなた、ご心配は無用です。多少技巧に自信がなくても、その分「連続十二時間舌使い記録達成!」などの形で旺盛な情熱を証明すれば、必ずや愛しい彼女はあなたの熱意を、ほほ笑ましく受けとめてくれることでしょう。


川西由樹子 / 90年代から女性同士の性について赤裸々に表現しているビアン・ライターの草分け。ビアン雑誌「カーミラ」でも主要ライターとして活躍。著書に『Q式サバイバー』など。