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「あっきー★らっきー水曜日」その20

ラッキーだった?10大ニュース(前編)


 新入社員だった遠いあの頃、長い新人研修がありました。ようやく仕事の現場に出ることができた最初の1年は、とても長く感じられたことを覚えています。続く2年目には早くも部下が入社しまして、責任を負うことも覚えました。フレッシュな自意識を最大限に醸しつつ(これ大事)、経験を強く刻むように日々を過ごした時期。輝いていたなぁ、僕。

 何をこう物思いに浸っているのかと申しますと、不惑を過ぎた今ふたたび、同様の体験をしているからです。「フレッシュだし!」や「輝いているぜ!」の部分ではなく、「1年がめちゃ長ぇ!」という感慨です。2年前、半ば勢いでアデイのバーカウンターの反対側へ飛び込みました。若いスタッフと比べると気力体力もなかろうし、世界に馴染むためのアタマの柔らかさも欠けている。お酒の知識もトークも依然として未熟なのですが、気分だけ10年くらい働いているかのようです。それはもう、喜怒哀楽にあふれ、新しく濃い時間を過ごしていたからです。

 そんな2年を振り返りまして、10大トピックを挙げてみます。

■漬け物ボム

 それは、背負うタイプのカバンに、丸ごと入れられていました。中身は、その日のお通しに出そうとした漬け物です。一応、ビニール袋の中に密封していたつもりでした。店に行く前、紀伊国屋書店に寄ろうと思い、地下道を歩いてた時のことです。背中からじんわり「お漏らし」が。そして何やら強い発酵臭。「ここで立ち止まってはいけない。バッグを開けるなんて、もってのほかだ!」 被害を拡大させてはならぬと思った僕は、爆弾処理さながらに、人が少ない場所に移動しました。まあ、すでに爆発した後なんですけど。食べ物は、背負ってはいけない(常識?)。以来、トートバッグに入れています。

■うさぎ飲み

 水曜日に2回ほど、中村うさぎさんのイベントを開催しました。ともに、精神保健福祉士・社会福祉士の斉藤章佳さんを招いての依存症についてのトークでした。ご存知の通り、それほど広くはないお店です。しかし、お客様と隣り合わせの空間でトークが白熱していく様は、もう興奮でした。後半は、店内のみんなが参加する雑談のようになり、新たなイベントのスタイルを実感しました。これも、うさぎさんの人柄があってこそ、と思います。(それとこの日のテープ起こし原稿、放置してるんですが、どうしましょう?)

■iPad革命

 アデイは、カラオケがないカウンターバーです。2丁目でお店を選ぶ際に、静かに話せることを重視する方は、少なくないようです。最初の頃は、iPhoneをコンポに直接つないで、BGMを流していました。そのコンポがブルートゥース対応にグレードアップされてからは、持参のiPadで映像を流しています。これは、水曜日のささやかな発明だったかも。この機会に、早見優ちゃんなどのアイドル動画を集めたり、古いVHSビデオをキャプチャーしたり。家でおこなう自己満足で地味な作業に浸っております。

■タクシー帰り問題

 店を閉めると、だいたい明け方になります。始発が午前5時だとして、それまで1~2時間が余ったらどうするか? これは、とても悩む大問題です。どうせ数千円もタクシーに払うなら、その金で飲んで、電車で帰ればいいじゃないか。よく考えれば、店で読書するなり、YouTubeを見るなりして、始発を待つ方こともできます。しかし、「閉店後ハイ」の状態では、「タクシー帰る? or 飲んじゃう?」という選択の回路になっています。そしてさんざん飲んだ挙句に、タクって帰るんです(汗)

■お通し作れない

 アデイでは、ご飯が食べられる。こう思って来店される方は、いらっしゃいます。他の曜日担当の方々は、みなさん料理上手で、これは本当にうらやましい。自分も「お通し作らなきゃ圧」に耐えられず、幾度となくチャレンジしては失敗しています。まず、メニューが決められない。買い物して作っていると、タイムオーバーで遅刻しそうになる。また、タッパーで店の冷蔵庫に入れておくと、中身がヘンな色に変わっていたこともあります。とはいえ、お通し力は上げていきたいので、「これ、まずいんですけどー」と思っても、どうか優しくしてね!

 長くなりましたので、後編の5本は来週に。

5月15日(水)は、これらの反省も胸に「あっきー★らっきーBAR」2周年&AKKY’s BIRTHDAYの営業をいたします。ぜひ1杯だけでも、お待ち申し上げております!

 

あっきー(水曜担当)

【プロフィール】 1975年埼玉生れ。
出版社に16年間勤務し漫画や小説などの編集に携わったのち、
なし崩し的にフリーに。
NPO法人「企画のたまご屋さん」では、出版プロデューサーを務める。

twitter / @akkyluckybar