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現在、二丁目でもっとも古いゲイバーは「洋チャンち」で、197o年代の前半に二丁目に移転してきた(店主の洋チャンは御年82歳)。ゲイバーというのとは少し異なるけれど、いまも人気のある「ニューサザエ」は、初代の「サザエ」が開店したのが1960年代の後半になるから、こちらのほうが古いともいえる。店はどんどんできてはつぶれていくので、1970年代に開店したお店ですらもうかなり限られてくる。二丁目も新陳代謝が激しい。

ところで、一般的にバーの寿命というのはどれくらいなのだろう。飲食店の生き残り年数を調査したサイトがあったので参照してみたところ、バーの寿命は、1年未満のところが33%(くらい)、1~3年くらいが30%、3~6年が17%、6〜11年が13%、11年以上が7%という厳しい結果だった! 3年も経つと6割以上が消えてしまうのだ。

(これを鑑みると、7年目に入ったアデイは頑張っているではないか!←自画自賛)

さて、二丁目のゲイバーの生存率であるが。警察に届けられた深夜酒類提供飲食店の営業許可申請の資料(2018年までのもの)から計算してみると、以下のようになる。が、この届けを出さないバーも相当数あるようなので、まじめに許可申請をしたバーの生存率、ということになる。

10年前、2008年に届けられた数(ほぼ開業数)は、17店舗。そのうち2018年まで営業しているゲイバーは8軒で、生存率は47%。

5年前、2013年に届けられた数(ほぼ開業数)は、28店舗。そのうち2018年まで営業しているゲイバーは10軒で、生存率は36%。

この数字をどう読むのかはちょっと難しい。許可届けを出すような真面目な経営者のゲイバーは寿命が長い、と解釈するのならば、実際の平均値はもう少し低くなる(とある事情通のゲイバー経営者はそう解釈する)。あるいは、警察に届けを出さない経営者だからこそ、しぶとく店を維持できるのかもしれないと想像するのならば、この数値より平均は高くなる。

もう一つ、1o年前に出店したゲイバーのほうが、5年前に開業したゲイバーより生存率が高くなっているのはいかに考えるべきか、というのもある。この2つの数字だけでは軽々に判断できないのだが、もしかしたら、2010年代に新宿二丁目に開業することの困難さ、過当競争の激しさを反映しているのかもしれない。バーの数が飽和状態という原因も考えられる。

さらに詳細な比較検討を加えることはできるが、今回はこのくらいに。

伏見憲明

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